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永代使用料と護持会費の設計:安すぎると何が起きるか
この記事の要点
- 永代使用権は強い権利であり、一度設定すると、寺院側から解消することは容易ではありません。
- 永代使用料が低すぎると、将来の管理費や撤去費用をまかなえないおそれがあります。
- 永代使用料だけでなく、継続的な管理費(護持会費等)を受け取る契約とすることが基本です。
永代使用権は、想像以上に強い
墓地の使用者は、永代使用料を支払うことで、区画を期限の定めなく使用する権利を得ます。この権利は非常に強く、寺院の都合で消滅させることはできません。後継者がいなくなり、お参りが絶えても、権利は残り続けます。
つまり、永代使用料を受け取った時点で、寺院はその区画を半永久的に管理し、最終的には撤去の負担まで引き受ける可能性がある、ということです。
永代使用料が低すぎると
所有者不明となった墓石を撤去するには、調査、公告、改葬、撤去工事で、1基あたり相応の費用がかかります。永代使用料が低額だと、この将来の負担に見合わず、寺院の持ち出しになります。
また、管理費の長期未払いを理由に使用権の解除を求める場面では、既に支払われた永代使用料の額が、解除が認められるかどうかの判断に影響すると考えられます。永代使用料が高額であるほど、解除には長い未払い期間が求められる可能性がある一方、低額すぎると、そもそも寺院の財政を圧迫します。
管理費を受け取る契約を基本に
永代使用料のみで管理費を受け取らない契約では、後に所有者と連絡が取れなくなった場合に、使用権を解除する根拠が乏しくなります。
これからの墓地契約では、次の三つを基本とすることをお勧めします。
- 将来の管理・撤去費用を見込んだ永代使用料を設定する
- 継続的な管理費(護持会費等)を受け取る
- 管理費が一定期間(例えば10年)未払いの場合に使用権が消滅する旨を、使用規則に定める
使用規則の見直しを
古い墓地使用規則には、管理費や使用権の消滅に関する定めがないことが少なくありません。規則の改定には、既存の使用者との関係で慎重な検討が必要ですが、新規の契約から改定後の規則を適用するだけでも、将来の負担は大きく変わります。