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Q.住職や寺族が、亡くなった後に財産をお寺に寄付したい場合は?
この記事の要点
- 遺言でお寺に財産を遺贈することができます。
- 財産の種類や資産状況によっては、税金がかからずに寄付できる場合があります。
- 一方で、遺贈者やご家族の側に課税が生じる場合もあるため、事前の検討が欠かせません。
遺言による寄付(遺贈)
住職や寺族の方から、「亡くなった後に自分の財産をお寺に寄付したい」というご相談を時々いただきます。これは、遺言でお寺(宗教法人)に財産を遺贈することで実現できます。確実に実行されるよう、公正証書遺言で作成し、遺言執行者を指定しておくことをお勧めします。
税金はかかるのか
宗教法人は、原則として相続税の納税義務者ではないため、遺贈を受けても相続税はかかりません。
ただし、次の点に注意が必要です。
- 不動産や株式などを遺贈する場合、遺贈した方の側で譲渡所得税が課される場合があります(いわゆるみなし譲渡)。一定の要件を満たし国税庁長官の承認を受ければ、非課税となる特例があります(租税特別措置法40条)。
- 遺贈によって、遺贈者のご親族の相続税の負担が不当に減少すると認められる場合には、宗教法人が個人とみなされて相続税が課されることがあります(相続税法66条4項)。
寺院と住職家族の関係は近いため、特に後者には注意が必要です。税理士と連携して、事前に検討することをお勧めします。
住職個人の財産と寺院の財産を分けておく
住職の相続で問題になりやすいのが、住職個人の財産と寺院の財産の区別です。庫裏や預金、仏具などが、住職個人のものか寺院のものかが曖昧だと、住職が亡くなった後、ご家族と寺院の間で争いになることがあります。ご健在のうちに、財産目録と住職個人の財産を整理しておくことが大切です。
遺留分にも配慮を
相続人がいる場合、財産の全部を寺院に遺贈すると、相続人から遺留分の請求を受ける可能性があります。ご家族とも話し合ったうえで、遺言の内容を決めることをお勧めします。