お寺弁護士.com弁護士法人ひこぼし法律事務所 弁護士 村山雅信

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Q.業者と納骨堂などの事業提携をするとき、契約書で何を確認すべきですか?

この記事の要点

  • 最も重要なのは、売上の入金口座と帳簿を寺院が管理することです。
  • 委託の範囲、報酬の決め方、契約の解除と終了時の引継ぎを、必ず契約書に明記してください。
  • 契約書への署名前に、弁護士の確認を受けることをお勧めします。

なぜ契約書が重要なのか

人口減少と宗教離れが進むなかで、寺院が外部の事業者と提携して納骨堂や永代供養墓などの事業を行うことは、今後ますます増えていくと考えられます。

その際、契約書の内容によっては、寺院が事実上経営権を放棄することになりかねません。経営を丸ごと委ねるような契約書には、絶対に署名しないでください。

確認すべき主な条項

(1)売上の入金口座と管理

売上は寺院名義の口座に直接入金させ、通帳・印鑑・インターネットバンキングの権限は寺院が管理する旨を定めます。業者名義の口座に入金させる契約は避けてください。

(2)委託の範囲

広告、販売の補助など、委託する業務を具体的に列挙し、それ以外の業務(特に契約締結、代金の受領、宗教行為)は寺院が行うことを明記します。

(3)報酬の決め方

報酬の料率や計算方法を明記し、変更には寺院の書面による同意が必要であることを定めます。

(4)帳簿の閲覧・報告

業者に対して、定期的な業務報告と、関係する帳簿・資料の閲覧・提出を義務付けます。

(5)名義の使用

寺院の名称を使った広告や契約を、寺院の事前承認なく行えないようにします。

(6)借入れ・担保の禁止

業者から寺院への貸付けや、業者のための保証・担保提供を行わないことを定めます。借入れや保証には、宗教法人法23条の公告等の手続も必要になります。

(7)解除と終了時の引継ぎ

どのような場合に寺院が契約を解除できるか、終了時に業者が顧客情報や資料を引き渡し、施設から退去する義務を定めます。

墓地・納骨堂の経営許可との関係

墓地や納骨堂の経営許可は、宗教法人自身が経営主体であることを前提に与えられています。実質的な経営を業者が行う、いわゆる名義貸しの状態は、行政からの指導や許可の取消しにつながるおそれもあります。

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